2006年12月15日

elevator test

エレベーターの中という限られた時間内に、簡潔かつ的確に相手に物事を伝えることを、エレベーターテストと呼ばれる。
確かにエレベーターでキーマンと出くわすこともあるが、俺の場合はそれ以上に頻度が高い場所がある。

そう、喫煙所だ。

ナンダカンダ言って1日に何回もある。
そう。ついさっきも直接のカウンターパートではないが、クライアント内で重鎮的な存在の人と久しぶりに出遭った。
この人は前に酒の席でぶっちゃけトークが炸裂し、喫煙所でも30分以上(さすがに煙たい)議論したこともあった。
それだけ良い意味で話し甲斐があるのだが、さすがの今日は勘弁!って最初に思った。
何故か。それは昨夜ほとんど寝てないから。以前のクライアントと朝まで飲んでたため、激しい二日酔いと睡眠不足で思考が半分お休み状態なのです。

だから最初は許して下さいモードだったが、頭が空っぽだったおかげかいつも以上にスムーズに話せた気がする。
エレベーターではなくタバコを吸う時間なので、決して秒単位の時間ではないが、1つの事象を報告する最も簡潔な単位はやはり30秒~1分くらいだろう。というか1分は長すぎか。

というか喫煙所は気持ち開放的な場所って感じだから、タバコミュニケーションが最大限に発揮される場所だが、個人的にはエレベーター内の会話は好きじゃない。
閉鎖的に見えて、実はいつドアが開いて誰が登場するか分からないというのもあるし、あんな狭い密室空間で他の人などが同乗している状況下、込み入った話がし易いと言えるのであろうか。

コミュニケーションって難しいっすね。

投稿者 takeharu : 19:26 | コメント (0)

strategist, tactician, fixer and clairvoyant

戦略家、戦術家、策士、そして千里眼を持つ者。

上に書いたものは、左から右に行くにつれて、物事や事象を捉えるレベルが高くなっていく。
戦略家(strategist)は青図を書くだけ。
戦術家(tactician)は戦略に沿った戦術・施策を描いていく。
策士(fixer)は戦略・戦術を確実に成功裏に実現させる。
そして千里眼を持つ者(clairvoyant)は、「遠い所の出来事や未知の事物の存在などを直覚的に知りうる超能力を持っている人。」(出典:Shin Meikai Kokugo Dictionary, 5th edition (C) Sanseido Co., Ltd.)

仕事柄、そんなclairvoyant能力が身についてきた実感が最近ある。
まだまだヒヨっ子だが、会議のファシリテーターとかやってると、機械的に議事を進めるだけでは我々のValueは認められない。むしろ議論が暴発するだけこのような能力が必要だと実感する。
体系的かつ内容まで突っ込んで情報を組み立てて、議論を自分の最も都合が良い着地点へと導くのは当たり前のこと。
数ある情報から色んな視点に瞬時に切り替えて、本質的な論点や言わんとしている内容・結論が、直感的に頭に浮かぶ必要がある。
これは仮説などの事前想定とかじゃなくて、本当に第6感みたいなものだと思う。

数年前の社会人なりたての頃は、このように捌いていく上司が神のように見えていたが、自分がやってみると実はものすごくシンプルなことで、むしろ当たり前の範疇とも考えられる。
これは知識ではなく経験値を積んではじめて得られる武器だと思う。

そんなclairvoyantという辞書的には超能力者は、確実に組織の管理者となるパターンが多い。(組織上層部の全てというわけではないが)
そこで、ある2人の人物から学んだことを書きとめておきたい。

1.ロバート議事法

あるSI会社社長の事例。
社長たるもの経営会議にてボードメンバーを束ねる必要があり、基本的には生まれ持った直感で鋭い回しっぷりをすることで有名だったのだが、実はロバート議事法なるものを読み込んで原理原則に則った上で回している。
ロバート議事法は米軍にて生まれ、日本ではライオンズクラブが応用しているもの。
内容は議事の進め方に関する詳細な定義だが、どんな些細な物事・事象でも基準が無ければ判断つかない。
このような常識的なことをなぜ詳細に定義するのかという疑問も聞くが、基準を知らない人は非常識とは言わないが、我流のままなので成長加速度が小さくなってしまう。
まだ俺はこの議事法を詳しく読んでいないが、当社長がお勧め下さったものなので、いつか読んでみたい。
というかこういう常識的なところは実は結構抜けてると思うので、理論の抜け漏れを確認するだけでも価値は大いにあると思う。
(参考)ロバート議事法

2.裏ボス

あるメーカーの部長レベルの話。
実は俺の周りでこの人ほどfixerというかホントにclairvoyantなんじゃないかと、クライアントながら尊敬する人。
先日久しぶりに会食し、相変わらず面白い議論とバカ話をさせて頂いた。
熱いとか声が大きいとか権力が大きいとかそういう話ではない。
また、根回しが上手いとかというレベルの話でもない。

役員でも無いし他組織と比べて大所帯を抱えているわけでもないが、実はこの人がその会社(社長や取り巻き含めて)を牛耳っている。というか、牛耳っているという圧力的なものではなく、自然と周りの環境を都合の良いように構築していく。あの技術とストーリーには毎回ため息をつかされる。
ラスボスでも表ボスでも無い、完全な裏ボスなのだ。

この人から学んだことで、ここで特筆したいことは以下3つ。

1つ目は、表か裏か自分はどっち派なのかということ。要は雇われ社長かオーナーなのか、みたいな話。俺は正直まだ判断つかない。昔から表も裏も大好きだ。
けど裏であるからこの人のように好き勝手言えるのかもしれない。

2つ目は、成果を追求・訴求してはならないということ。プロセスの成果は結果として必ず返ってくるものであって、結果自体をアピールするのではなく結果という事実(Fact)を種として巻いておいて、結果の先にあるさらなる最終目標を達成する、という当たり前のことに聞こえるが実は難しい。ダメならダメでもう1回チャレンジするという割り切った考えをお持ちで、引き際のアクションも抜け目ない。
自分の成果って表に見えるものは氷山の一角で、企画書などを作る時もバックデータとして山のような調査・分析がある。そんな自分のエゴで最終目標へ到達していない段階で、途中成果をアピールすることは逆効果になることもある、という教訓だ。
俺はどちらかと言うと、自分の損得に関することに関しては間接的でもアピールするタイプなので、あまり使い分けられていないと思う。まさに北風と太陽である。太陽になりたい。

3つ目は、どんな経験を持った人がclairvoyantになれるのかということ。
実は前述の社長もそうだが、もともと相当の遊び人である。(今でもだが・・)
ただ少年時代のチョイ不良っぷりとか、色々バカやったりとか、あらゆる経験が生きているということ。
例えばプロセスフローの図は、パチンコの雑誌で確変?のロジックを特集しているところで初めて知り良く理解できた、などなど。
ガリ勉という今となっては死語に近い言葉もあるが、世の中何でも経験しておけば、すぐなのかは分からないけれどもいつかは必ず役に立つ。経験をしただけで忘れてしまっては勿体無いので、上手く自分の経験を組み立てて応用できる能力。
ある意味ボトムアップ的な考えだけど、ゴール設定が明確でそのアプローチが描かれているのであれば、手段・ツールとして何でも理付けはできるもの。


・・・と、長く書いてしまったが、自分も諸先輩方の武器を盗んで盗んで盗みまくって、また単純なアセンブリングではなく自分としての色を出していきたい。
最近思うこと。それは俺やっぱりコンサルやってて良かったわ、ということ。
脱コンサルの人も多いが、ファンダメンタルはほとんど培われるこの業種。
今後も丁寧に経験を積み上げていきたい。

投稿者 takeharu : 14:47 | コメント (0)

2006年12月12日

My enemy's enemy is my friend? No way!

敵の敵は味方。

よく仲間内とか会社の政治とかである光景。
あまり言葉として多用するものではないが、以前のクライアントがおっしゃっていた言葉で、ふと思い出した。

そう。そんなことが今年は多かった。
というか、そういう状況が日常茶飯事にあることに、意識を向けないと気付かない。

実際、敵の敵とは何なのか?いずれにしろ敵である。
ではなぜ味方と錯覚するのか。
それは、それまでは相反する(もしくは一方的に敵と認識する)所があるにもかかわらず、お互いに初めて共有できる便益があるからである。
となると、同じゴール・ターゲットに向けて足並み揃えて共に戦う勇士、もとい有志だ。
であるため、味方?仲間?いいヤツ?と認識しがちである。

ただ、俺には理解できない。冷静になればなるほど寒気がする。
仕事上でも最近では上にも下にも、客観的に見ることを欠かさないようにしている。
良く言うと公平な言動・姿勢だが、悪く言うとズルく冷めた方法である。
その中でもどちらかと言うと後者で、一度印象を悪くした相手に対しては、よほどのことが無いかぎり好印象を持つことはできない。(逆に言うとウマが合う人とはとことん合うが、基本は性悪説寄りかもしれない)

その、ある一定期間にターゲットとなる敵を定めて有志となる過程は否定しないが、それで自分における本質的なものが全てが解決されるわけではない、、、ということ自体に対して認識が甘くなってしまう。
逆に、敵でも猫でも杓子でも使えるものは使って、その結果として自分の思い通りの流れ/便益を得られれば、その過程は目をつぶっても良いかもしれない。
俺はまだ甘ちゃんなので、敵と認識していた者に対して一瞬でも味方なんて思いたくはないが。
(最近、性格が悪くなってきたかもしれない)

したがって、敵の敵は味方? ・・・答えは否!

投稿者 takeharu : 23:56 | コメント (4)

2006年12月04日

Soichiro Tahara v.s. Horiemon

昨日日曜日の朝、サンデープロジェクト(テレビ朝日)でホリエモンが出演していた。(公式サイトにホリエモンの出演内容は記載されていないが・・)
久しぶりに見たが、リバウンドもいいところで単なる太っちょ(セーラー服と機関銃を引きずっているわけではない)。
合計30分くらいだっただろうか、田原総一朗 VS ホリエモンの対峙という絵。
話のほとんどはホリエモンの知った知らないの話で、LD社時代の年収や宮内氏のPrivateや地検の裏話など、生放送的にNGなのでは?という枝葉もあったがあれはあれで面白かったと思う。

ここで何を特筆したいかと言うと、やっぱり田原総一朗のファシリテーション/ヒアリング能力というのは勉強になるということ。
田原総一朗がパーフェクトということでは無いが、話の本筋がずれているように見えて実は激しく見切っているように見えた。
肯定論と否定論を使いわけ、会話のキャッチボールの組み立てを必ず自分の持って行きたい方向に導いていく。
ホリエモンも部分的ではあるが理論派であるものの、議論の主導権は常に田原総一朗が握っていたと言って過言ではない。

今回のLD社事件の事実(Fact)は明確。
それに対して事実を評価するための基準(法律や会計基準など)も明確。
ホリエモンは事実に対して意見(Opinion)を言っているだけであって根拠や信憑性はゼロであることに対し、田原総一朗はあくまで議論のファシリテーターとして事実のみに焦点を当てているため、シンプルかつ的確である。

最初の15分くらいはずっと水掛け論みたいな内容で、そもそも「堀江氏はLD社のCEO(最高経営責任者)であるから、何事に対してもその執行責任は問われるのは自明であり、その対応とその後の方針(人生含む)に対してどう考えているのか」という自分の疑問を、田原総一朗が議論の後半に優しく強くホリエモンへぶつけていた。
その議論ストーリーはものすごく美しく、結論ベースの議論を仕事のツールとする自分においては改めて勉強になった。
後付け結論は全体像が見えにくいため途中で脱線したり収拾つかなくなることがあって使い方が難しいが、今回の田原総一朗のように使い方によっては相手に対して後を引けなくさせる追い込みのための究極の魔法だ。

また余談だが、ホリエモンは今後も宇宙/ライフサイエンス事業に力を入れていきたいと言い準備を進めているとのこと。
理由としては、これまでの事業(IT系?)は得意だからやってたものの本当に好きではないから。宇宙/ライフサイエンス事業は人類の未来のために必要なことであり、ホリエモン自身も好きな内容であるため、今後はさらに力を入れていくという姿勢。
自分の印象としては、自社成長の拡大を強いられている人がマイブームか外部有識者の受け売りで、根拠の薄いビジョンを語っているに過ぎないということに尽きる。理由は1つ、実績が見えないから。
ただ相変わらずのホリエモンが少し変わった雰囲気を受けたことが1つある。宮内氏や熊谷氏などに対する意見は感情論ではなく客観的な意見であったこと。ホリエモン自身も言っていた「ビジネスパートナー」なのだろうが、少しは情が入っていたのかもしれない。

そして最後に言わせてください、田原総一朗様。(いきなり敬語、というか上記呼び捨てで申し訳ない)
あなた、72歳とは思えないですからっ!!調べてみてびっくり。
そんなカッコいいおじいさま(まずはナイスミドルかチョイ悪オヤジ)になりたいです。

田原総一朗 - Wikipedia

投稿者 takeharu : 12:14 | コメント (0)

2005年10月01日

celebrating zacatii

Zacatii Consulting 発足

今後の発展を心よりお祈りいたします。

投稿者 takeharu : 01:30 | コメント (0)

2005年05月28日

mgmt.

眠い。。

最近、プロジェクトマネジメント視点で色々学ぶ点が多いのだけれども、ここ数日でクライアントマネジメントという言葉の重さにはヒジョーに参った。良い意味でも悪い意味でも。
プロジェクトを進める上での前提条件だし、ここ数年でプロジェクトマネジメントの失敗例を見たり、少なからずとも失敗経験も得てきた上で、我々コンサルタントとしてのゴールであるクライアントに対するAttitude・仁義・ハイレベルな判断ということに対しては、これからさらに深堀していく必要があると思う。くどいようだけど、良い意味でも悪い意味でも。

俺らはホスト/ホステスじゃない。タレントでもない。
クライアントの言うこと全てを鵜呑みにしてはいけない。
我々のValueは何か。これはサービス業の中でもユニークなポイントと考える。

これ、lessons learned。

投稿者 takeharu : 03:18 | コメント (0)

2005年04月06日

ABC on Social Insurance Agency

職員1万人の削減可能 社会保険庁

うーん。多分ABCした結果だと思われるが。
こんな渦中のお上様においてよくこんな調査・分析したもんだ。というか良く外部コンサルからのインタビュー・調査に応じたもんだ。
あくまで理論値だろう、これは。つーかABCで現段階のスナップショット、改善機会の抽出はできたとしても、組織構造・経営改革までできないからね。
というか役所仕事(超!定型業務)なんだから本結果は妥当だと思うけれども、サービス残業のカウントやサンプリング数の充分性などの算出ロジックが不明。というか人員数という最終結果じゃなくて、活動コストを公開して欲しい。だから今回の削減人員算出の精度は、はっきり言って信用できない。

そんなこと言ったら他省庁はどうだろう?
うちの親父が元お上だっただけに全否定はしないけれども、大体がこんな結果になるんじゃないかなと思う。
ただ社会保険庁は窓口業務などもあるし、全体的に底下げしてると思う。
雇用形態だけではなくて役職や地域属性も切り口に入れて、領域単位の削減率をディスクローズして欲しい。
国民が知りたがっているのは本庁の削減率なのだから。

個人的意見だけれどもぶっちゃけて言えば、保険料・年金の徴収業務なんて社会保険庁じゃなくても他省庁へ業務自体を委託したり窓口業務のシステム化・パート化すれば、本庁機能なんてほぼカスNon Value Addedじゃないかなって思う。
けど根本的に考えると、官公庁にメスを入れるなんてこと自体ナンセンスで、国民から徴収した金銭自体の使用用途をもっと分かりやすくフィードバックする仕組みがあれば十分だとも思う。
だって雇用を保証しなければいけないIndustryなんだから。。
こんな調査・分析よりもPriority上げて対応しなければいけない施策は山ほどあるだろうと思います。

難しいねぇ。。官公庁・公共事業周りは。。。

投稿者 takeharu : 00:03 | コメント (0)