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2005年10月05日

millionaires in Japan


日本のお金持ち研究

遅ればせながら、この本読んだ。

面白い!

USでは以前から進められているこの分野の研究を、日本という土壌の異なるところでやってのけた。
年収1億円以上の「お金持ち」へアンケート/インタビューを実施して、数年かけて調査した結果。
サンプル数はそこまで多くは無い(母数に比べればだが、質・量的には十分だと考える)が、導き出した結論、いや仮説があってそれを正しくかつ定量的に根拠付けているのは、我々の仕事に通ずるところがあった。

ネタばらしはしないが、結論は以下キーワードって感じ。
・お金持ちとは金銭のみで測られるものではない。
・お金持ちは色々なタイプがあり、日本ならではのパターンがある。
・従来とは異なるが、これからの時代にお金持ちになるためには、弁護士や医者などが全てではない。

・・・。

そもそもお金持ちの定義とは?
階級(階層とも呼ぶ)の定義とは?
また、幸せとは?

これら細かい疑問やみんなが当たり前に考えていることを、こと細かく定義してくれている。
書籍と言えど論文形式なので、Factに基いて理論を理付け(根拠付け)している。
隣の芝生の状態を知りたくなる法則を上手く利用していると思う。

改めて考える。幸せとは?
年収が多いことが幸せ?それとも消費する金額が多いことが幸せ?
それとも金銭ではない資産を保有すること?資産も有形?無形?
家族とは?学歴の意義は?上流階級とは?その日常生活とは?
そもそも仕事に対する姿勢とは?

これは中学・高校の推薦図書にしても良い。「お金持ちになるためには?」という指南書ではないから。最近そういうの多すぎるから。
こういうFactに基いた理論から、拝読者が想像を膨らませるに最高に適する。

そういや中学か高校でマルクスやマックスウェーバーを習った記憶がある。
そのときは「(・ε・)へー」って感じだったけど、今になって意味が分かる。

敵を倒すためにはまず、敵を知らなくては。

投稿者 takeharu : 2005年10月05日 23:22

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